妄想を伴う心の病

医者

疾患の種類と豆知識

几帳面や短気、あるいは陽気など、人は皆それぞれ何らかの性格を持っていますが、その気質の1つが突出して妄想も伴うのが、境界性人格障害という精神病です。気分の抑揚が激しいので感情は終始不安定であり、物ごとの良し悪しを極端に判断する傾向があります。さらに、イライラ感が湧き起こってもそれを抑えられずにカンシャクを起こすため、本人はもとより、周囲の人も苦しめてしまうのが特徴です。特に若い世代の女性が罹りやすいとされていますから、心当たりがある場合は最寄りの精神科で診断してもらいましょう。そして、身近に潜む精神病には統合失調症もあり、精神科や心療内科でも沢山の人が治療を受けています。この疾患では被害妄想に見舞われる場合が多く、所有物を盗まれたとして誰かを疑ったり、根拠もなくパートナーの浮気を確信したりするケースも少なくありません。また、自分が特別な人間だと誇大妄想することも顕著な症状ですが、本人的にはそれを信じ切っているので、精神病という自覚はないのが一般的です。このほか、双極性障害も気持ちが躁状態にある時は、現実を無視して、自分は億万長者や一国の主だといった誇大妄想を引き起こします。ただし妄想にとらわれている時は、自らの正当性に疑いの余地がないため、精神科での診察や診断はお門違いだと認識する場合が殆どです。統合失調症は患者数の多い精神病ですが、罹り始めの頃は幻覚や幻聴を含め、何らかの妄想が現れやすくなっています。深刻な症状に発展するケースはあるものの、精神科や心療内科で数か月程度治療を続ければ、症状は大抵落ち着いていくので安心です。また、常軌を逸した行動や思考が混乱することも、妄想と同じく統合失調症の陽性症状のため、それらが現れた時も速やかに精神科などで診断をお受けください。ただし、この精神病は進行すると今度は陰性症状が出始め、感情などが薄れて無気力になったり、他人との接触を避けたりするようになります。長期的に見れば陰性症状の方が長く現れますが、統合失調症の豆知識として知っておくと良いのが、認知障害もあり得るという点です。基本的に脳内の神経物質が異常をきたしているので、判断力や思考力が下がり、注意も散漫なってしまいます。認知障害が起これば会話の内容より周囲や雑音などが気になったり、似通った名前の区別も付きにくくなったりするのです。社会生活にも支障が出ますから、早めに医師の診断を受け、しかるべき治療を行うことが欠かせません。そして、治療を続けて症状が良くなり、日常生活も普通に送れるようになった時期を寛解期と呼びます。しかし症状が消えても薬を止めれば再発しやすいため、医師の診断と指示に従って薬を飲み続けることが大切な基本知識です。

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